電子工作をはじめようとしたとき、最初に悩むのが「どのボードを選べばいいの?」という問題です。
Arduino、Raspberry Pi、ESP32という3つの名前をよく聞くけど、何が違うのか、どれが自分に合っているのか、最初はさっぱりわかりません。
この記事では、電子工作初心者の視点から3つのボードを比較して、それぞれの特徴と用途別のおすすめをまとめました。
3つのボードをざっくり説明
まず、それぞれのボードの性格をひと言で表すとこうなります。
- Arduino → 電子工作の定番。初心者に最も優しい
- Raspberry Pi → 小型のLinux PCとして動く高性能ボード
- ESP32 → Wi-Fi/BLE内蔵のコスパ最強ボード
Arduino(アルドゥイーノ)
Arduinoは電子工作の世界で最も有名なボードのひとつです。1990年代から使われており、世界中に情報があります。
特徴
- とにかく情報が多い — 日本語の入門記事や書籍が豊富
- ライブラリが充実 — センサーやモジュールのライブラリがほぼ揃っている
- 初心者向けの設計 — USBでつなぐだけで書き込みができる
Arduino Uno R4 WiFiの主なスペック
| 項目 | スペック |
|---|---|
| CPU | RA4M1(Arm Cortex-M4, 48MHz) |
| メモリ | 256KB Flash / 32KB RAM |
| Wi-Fi | ✓(Uno R4 WiFiの場合) |
| GPIO | 14ピン |
| 価格 | ¥3,500前後 |
こんな人におすすめ
- 電子工作がまったく初めて
- LEDを光らせたい、モーターを動かしたいなど入門的なことをやりたい
- 日本語の情報をたくさん参考にしたい
Raspberry Pi(ラズベリーパイ)
Raspberry Piは「小型のLinux PC」として動作するボードです。OSをインストールして使います。
特徴
- 本格的なLinux環境 — Pythonなど一般的な言語がそのまま動く
- 高い処理能力 — AI推論や画像認識にも対応
- カメラモジュールが使える — 画像認識プロジェクトに最適
Raspberry Pi 5の主なスペック
| 項目 | スペック |
|---|---|
| CPU | Cortex-A76 4コア 2.4GHz |
| メモリ | 4GB / 8GB RAM |
| Wi-Fi | ✓ |
| GPIO | 40ピン |
| 価格 | ¥9,800前後 |
こんな人におすすめ
- AI画像認識を試してみたい
- IoTサーバーを自宅に立てたい
- プログラミングの経験がある程度ある
ESP32(イーエスピーサーティツー)
ESP32はEspressif Systems社が作ったマイコンです。価格が安く、Wi-FiとBluetoothを内蔵しているのが大きな特徴です。
特徴
- コスパ最高 — 1,500円前後で入手できる
- Wi-Fi/Bluetooth内蔵 — 追加部品なしでIoTデバイスを作れる
- 処理速度が高い — 240MHz デュアルコアで動作
ESP32-DevKitCの主なスペック
| 項目 | スペック |
|---|---|
| CPU | Xtensa LX6 デュアルコア 240MHz |
| メモリ | 520KB RAM / 4MB Flash |
| Wi-Fi | ✓ |
| Bluetooth | ✓ |
| GPIO | 34ピン |
| 価格 | ¥1,500前後 |
こんな人におすすめ
- IoTデバイスを安く作りたい
- センサーのデータをクラウドに送りたい
- Arduinoを使ったことがあり、次のステップに進みたい
3ボード比較表
| Arduino Uno R4 | Raspberry Pi 5 | ESP32 | |
|---|---|---|---|
| 価格 | ¥3,500 | ¥9,800 | ¥1,500 |
| 難易度 | ★☆☆ やさしい | ★★☆ 普通 | ★★☆ 普通 |
| Wi-Fi | ✓ | ✓ | ✓ |
| OS | なし(マイコン) | Linux | なし(マイコン) |
| AI処理 | ✗ | ✓ | 限定的 |
| 日本語情報 | ◎ 豊富 | ◎ 豊富 | ○ まあまあ |
用途別おすすめ
LEDを光らせたい・電子工作の基礎を学びたい → Arduino Uno R4 WiFi 一択。情報が多く、迷ったらこれ。
AI画像認識をやってみたい → Raspberry Pi 5。カメラモジュールとTensorFlow Liteで本格的なAI処理ができる。
安くIoTデバイスを作りたい → ESP32。Wi-Fi/BLE内蔵で1,500円という驚きのコスパ。
とにかく安く始めたい → ESP32。ただし少し難易度が高いので、まずArduinoの基礎を学んでからがおすすめ。
まとめ
完全初心者なら、まずArduinoから始めるのが王道です。情報が豊富で、詰まっても解決策を見つけやすいからです。
慣れてきたらESP32でIoTを試したり、Raspberry PiでAIに挑戦したりと、ステップアップしていくのがおすすめです。
どのボードも「正解」なので、気になったものからまず1枚買ってみましょう!